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社会人の学び直し

【学び直しに対する世間一般の目】社会人学生を経験した会社員が実感したこと3つ【リカレント教育】

メインビジュアル_学び直しに対する世間一般の目

最近、「社会人の学び直し」「リカレント教育」という言葉をたまに耳にしますが、学び直しと一言で言っても、2つのパターンがあると思います。自分が今従事している業務に直結する「学び直し」と、全く新しい分野の「学び直し」。

私が経験したのは後者でした。その中で感じたことを書いてみようと思います。

今後、業務に必ずしも直結するとは限らないタイプの「学び直し」をしようと思っている人にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

こんな方におすすめ
  • 今の仕事とは関係のない分野の学び直しをしたいと考えているが、世間からどう見られるかが気になる
  • 今の仕事を続けながら、その仕事とは異なる分野の学び直しをしたいが、会社がそれを受け入れてくれるのか不安
  • せっかく学び直しをしても、その後それをうまく生かせるか不安

そもそも社会人の「学び直し」(リカレント教育)ってなに?

「リカレント教育」の定義

文部科学省のサイトでみてみました。

文部科学省によると、「リカレント教育」とは、生涯にわたって就業と就学を繰り返すこと、とあります。ここ数年で注目度も高まり、国も様々な施策を進めようとしているとのことです。

[ 出典:リカレント教育 – 文部科学省 ]

学び直しのパターン

就業と就学を繰り返すとき、大きく分けて2つのパターンがあると思いました。

  1. 仕事に直結することを学ぶ。それを仕事に持ち帰り業務に生かす。
  2. 仕事とは直接関わらないかもしれないが、自分が興味を持ったことを学ぶ。場合によってはその分野に転職する。

どちらも、社会人になってから学ぶのであれば「学び直し」といえると思います。

実際、文部科学省によれば、日本での「リカレント教育」はどちらも含むとあります。

[ 出典:リカレント教育 – 文部科学省 ]

実際に「学び直し」をしてみた私の経験談

私は新卒で入った会社で、社員向けの資料などを作る中でビジュアルデザインに興味を持ち、デザインについて学びたいと思うようになりました。できれば、デザイナーになりたいとも思いました。

バックオフィス系業務を行っていた私にとってそれは、「業務内容に直結しない系の『学び直し』」への挑戦を意味しました。

会社での業務内容に直結しない系の「学び直し」は、会社の制度によるサポートは受けづらい

会社での業務内容に直結しない系の「学び直し」

当時、私は仕事はバックオフィス系の業務を行いながら、デザイン系の専門学校の夜間部に入学しました。

課題が多いことで有名な学校だったので、入学するにあたって、会社の上司にも今後の働き方について相談に乗っていただきました。学校で学んだことを生かして社内のデザイン系の部署に行きたい、という考えがあるなら時短勤務が可能か交渉できるかもしれない、ということを言ってくれた上司もいました。実際、人事に話をしてくださったのですが、結果はダメでした。

そのあとも、会社の就業規則やルール、福利厚生など、あらゆる資料を読み込みましたが、私の場合はこれまでどおりの働き方の中で自分でやりくりして学校に通う以外に手がないことを知りました。

業務に直結するタイプの学び直しについては、会社がバックアップしてくれる制度がいくつかありました。

その中で感じたのは、会社での業務内容に必ずしも直結しない場合、同僚の協力を得ることはできても、会社の制度によるサポートを受けることは難しいということです。

当たり前と言えば当たり前です。第一、会社は個人のために存在するのではないのです。それをわかっていながら、思うことは色々ありましたが。

全く新しい分野の「学び直し」に対する社会の目は厳しい

いわゆる日本の「普通」の人の人生から逸脱しているからでしょうか。大学を卒業して、新卒で企業に入社し、できるだけそこで長く働く。なんならそこで定年まで働く。

私が、全く新しい分野の「学び直し」に対する社会の目が厳しいというか、不思議そうに思われていると感じたのは、デザインの専門学校生時代の就活のときと、制作会社から現在の会社へ転職するときです。

面接ではよく以下のような質問をされました。

なぜこのタイミングでデザインの勉強をしようと思ったの?
それまでの業務と全然分野が違うよね?なんで?
なぜ会社を辞めたの?
なぜ会社を辞めてまで専門学校に行ったの?
この歳で異職種への転職になるけど、覚悟あるの?

ただ単純に疑問で聞かれたのかもしれません。でも、まだ学び直しは一般的でもなければ、世間に浸透してもいないように感じました。まだまだ少数派なのだと思いました。

私にとっては何も変ではなくて、たまたま学びたいと思ったタイミングと学校に行けるタイミングが社会人になってからだっただけだったので、面接ではそのように答えていました。

社会に出て働いてみると、色々なことが見えてきました。それまでどちらかというと引きこもりだった私も、自分のことがわかるようになってきました。

自分はこういうことをしているときに楽しいと思うんだ、こういうことは苦手でストレスを感じてしまうんだ…等々。

その中で、これまでどこかで諦めていたけれどもやはり興味があって学びたいと思ったのがデザインでした。自分で学費を払える準備が整ったからこそ、学校に行きたいと思ったのです。

「学び直し」たことを直接生かす仕事は辞めたけれども、間接的に役に立っている

私は、専門学校卒業後、制作会社勤務を経て、現在は別の会社でバックオフィス系の業務を行っています。制作会社に転職する前の仕事に戻った形です。

でも、専門学校で学んだ知識や経験は間接的に生きています。例えば、会社で作成する資料や情報の見せ方コンセプトを考えるときや、説明するとき

資料を作成するときは、相手にとって何が一番重要な情報なのか、何を一番知ってもらいたいのかをよく考えて作るようになりました。

ビジュアルを意識するようになったのも大きな変化です。目で見て瞬時にわかるようなもの。2年間ビジュアルデザインの勉強をしたからこそ身についたことです。

まとめ:社会人の学び直しに対する世間一般の目はまだ厳しいし、珍しいと思われる

「リカレント教育」という言葉をよく耳にするようになっても、「学び直し」が注目されるようになっても、まだまだそれをしようとする人は社会においてマイナーな人、という目で見られていると感じました。

私は大学時代の同級生の多くが「学び直し」を経験しているということもあり、自分がそれをすることに対して大きな抵抗や違和感はありませんでしたが、もし今後挑戦しようとしている人の中で不安がある方がいれば、私の経験が少しでも役に立てば幸いです。